早生まれ税金訴訟

父ちゃん、また小法廷に立つ(計画)

国からの控訴答弁書

国から控訴答弁書が届きました。 特に反論はなく、原判決の判断は相当であると述べています。 ところで、この答弁書の執筆者、要するに国側の担当者は3月まで東京地裁で裁判官をしていた方です。判検交流ってやつですね。 東京地裁の裁判官が書いた判決文に…

対所得税 控訴理由書

提出した控訴理由書を公開します。 全部読むには20分ぐらいかかります。 事件番号 令和6年(行コ)第29号 各更正すべき理由がない旨の通知処分取消請求控訴事件 控訴人 sakurahappy 被控訴人 国(処分をした行政庁:川崎北税務署長) 上記事件について、…

対所得税判決の感想

敗訴してしまい応援してくださる方には申し訳ないですが、そうそう違憲判決はでないですね。 さて、判決理由ですが、基本的に被告の主張を採用した文面になっています。被告の準備書面を読んだ時には、よくわからない文章でしたが、裁判官の取りまとめた文章…

対所得税 東京地裁判決文(抜粋)

早生まれ税金訴訟の対所得税の地裁判決が令和6年1月12日にありましたが、判決書が届いたので判決理由の部分だけ抜粋して転載します。スマホのスキャナーで文字起こししているので誤字があるかもしれません。 2 争点(2)(本件各通知処分の適法性(本案…

判決速報 対所得税 早生まれ税金訴訟

今日は判決言い渡しでしたが、出張中で法廷には立てず、結果(主文だけ)を電話で確認したので報告します。 <判決速報> 早生まれの子に対する扶養控除と特定扶養控除が不公平であるのは法の下の平等を規定した憲法14条1項に違反するとして私(原告)が国を訴えて…

現在中学2年生から高校1年生の早生まれの不利益が拡大

令和6年税制改正大綱によると令和8年分から高校生の扶養控除の縮小が計画されています。 これまで早生まれの子を扶養している場合、控除対象扶養親族と特定扶養親族になる回数が少ないことから所得税の場合合計63万円分の控除額が遅生まれの子に比べて少…

なぜ訴訟活動をするのか

「なんでそんなことしてるの?」 ってよく聞かれます。 しかし私の答えはいつも適当です。 「趣味みたいなものです」 「使命感かな」 「変態だからです」・・・ この活動は間違いなく赤字ですから、お金目当てではありません。 不公平に対する怒り、憤りとい…

対所得税の訴訟の争点整理

所得税について早生まれの扶養控除が不公平であることを訴えた裁判は、東京地方裁判所での弁論を終結し、令和6年1月12日に判決が言い渡されることになっています。 そこでこれまでの争点を自分なりに整理してみようと思います。 争点1 同じ年の2回目以…

税理士会の意見

日本には日本税理士会という組織があって、毎年建議書(意見書)を出しています。 その中に早生まれの扶養控除に関する意見はありません。 しかし地方の税理士会では早生まれの扶養控除に関する意見を表明している税理士会があります。 日本には15の地方税…

対所得税 第7回口頭弁論

10月24日に口頭弁論が開かれました。 主張が尽きて結審しました。 判決は1月12日です。

対住民税 弁論準備期日

個人住民税の扶養控除についても訴訟をしていますが、こちらは公開された口頭弁論ではなく非公開の弁論準備手続きという形式でやっています。 10月2日に横浜地裁で7回目の弁論準備が行われましたが、原告も被告も主張は尽きていて終結するかと思っていました…

早生まれ扶養控除問題の国会答弁(令和5年)

今年(令和5年)6月に早生まれの扶養控除(特定扶養親族)の不利益について衆議院で答弁がされていましたので、載せておきます。 www.shugiin.go.jp 提出者 早稲田ゆき 現在十五歳以下の子どもが支給対象となっている児童手当制度においては、四月生まれでも、…

国の主張に反論

さて、前回の口頭弁論で国は立法目的を絡めた主張してきました。 要するに、子ども手当や高校無償化と関係なく、一定の年齢の親族を扶養している場合に扶養控除(特定扶養控除)を廃止して所得の再分配機能を回復することが目的だった旨を主張しているので、…

対所得税 第6回口頭弁論

7月18日 東京地裁803号法廷で第6回口頭弁論がありました。 被告(国)が準備書面(3)を陳述し、私が求釈明申立書を陳述します。 裁判長が私の求釈明申し立てに対して被告に「端的に言うと?」と促します。 そうすると準備書面のあるページのある部分を指定…

国からの釈明

前回の第5回口頭弁論で裁判長から被告(国)に対して質問がありました。問われたのは「平成22年度税制改正で、早生まれの15歳(18歳)が控除対象扶養親族(特定扶養親族)に含まれない理由」です。被告は回答までに2ヵ月を要求し、7月11日に提出…

対所得税 第5回口頭弁論

5月9日 10:40 東京地裁で第5回口頭弁論がありました。 コロナの扱いが変わり、裁判官はみなさんノーマスクでした。 さて、今回は私のターンで準備書面を陳述いたしましたが、ここで裁判官が積極的釈明権を行使しました。 「被告は平成22年度の税制改正で、…

早生まれ差別による国の利益

早生まれの高校1年生の扶養控除と早生まれの大学1年生の特定扶養親族の控除がなくなったことで、国がどれだけ税金を得ているかを計算してみました。 財務省の資料 平成22年度の税制改正(国税関係)による増減収見込額 : 財務省 によると 年少扶養親族に係…

原告主張の要約

口頭弁論で被告からの反論や指摘を受けて、当初の主張からいくらか変更いたしました。直近の主張の要約を掲載しておきます。 1 事件概要 本件は,所得税法2条1項34号の2に定められた控除対象扶養親族の規定に「誕生日が1月2日から4月1日の間にある…

対所得税 第4回口頭弁論

おひさしぶりです 桜も開花しだんだん暖かくなってまいりました。 今日は朝6時に出張先での仕事が終わり、家に帰る時間がないのでそのまま車で霞が関に行き、駐車場代に目を潤ませながら東京地裁に参りました。 第4回口頭弁論は国側の反論を陳述し、私が反…

対所得税 第3回口頭弁論

あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。 さっそくですが1月10日 10:40 東京地裁 803号法廷で第3回口頭弁論がありました。 今回は私のターンでして、第1準備書面を陳述いたしました。 傍聴人は2人いらっしゃいましたが、相変…

今年の振り返り

クリスマスイブですね。 今日は国会図書館で調べものをしていました。準備書面を書かなきゃいけないのですが、なかなか進まなくて、期限ギリギリにやってます。 とは言っても建て付けは決まっているので、仕上げ作業です。 今年は良い年でした。 仕事は相変…

総額主義と争点主義の対立

国税側の訴訟についてですが、国から答弁書を頂いた時、その内容の難解さに唖然とし放心いたしました。内容を簡単に言うと、平成29年分の所得税について扶養控除の適用を争う訴訟を提起しているが、平成29年分は寡夫控除の適用を争う訴訟を行っており総額主…

対所得税 第2回口頭弁論

令和4年10月18日 10:40 東京地方裁判所 803号法廷 所得税に対する早生まれ税金訴訟の第2回口頭弁論がありました。 今回、口頭弁論で全く緊張していないことに気が付きました。慣れてきたようです。 傍聴人が2人いらっしゃいました。もしかすると前回、傍聴…

裁決データベースに載りました

住民税のほうの審査請求の裁決が裁決データベースに載りました。 直リンクは貼れないので、こちらの 行政不服審査裁決・答申登録システム から「早生まれ」を検索ワードにして検索してみてください。 もうすぐ9月末です。いよいよ国側からの本格的な反論が…

対地方税 弁論準備手続き1回目

8月3日、横浜地方裁判所で弁論準備期日がありました。 弁論準備期日というのは正式な口頭弁論ではありません。法廷のかわりに会議室のような部屋でテーブルを囲んで裁判官、原告、被告がちょっとゆるめに打合せをします。非公開なので傍聴人はいません。 弁…

対地方税 原告第2準備書面

先週、第1準備書面を提出しましたが、追加の主張があったので次回の弁論準備期日に間に合うように提出いたしました。 こちらです。 令和4年(行ウ)第9号 課税処分取消請求事件 原 告 Sakurahappy 被 告 川崎市 処分行政庁 川崎市長 原告第2準備書面 令…

対地方税 原告第1準備書面

対地方税(住民税)の原告の反論です。 令和4年(行ウ)第9号 課税処分取消請求事件 原 告 sakurahappy 被 告 川崎市 処分行政庁 川崎市長 原告第1準備書面 令和4年7月25日 横浜地方裁判所第1民事部合議B係 御中 原 告 s a k u r a h a p p y 目次 …

早生まれは税負担がどれくらい大きいのか?

早生まれの子はストレートに四年制大学を卒業すると特定扶養親族になれる回数が1回少ないですが、平成22年度の税制改正の切替タイミングの問題で控除対象扶養親族になれる回数も1回少ないです。 例えば、早生まれの子が平成23年12月31日時点で10…

対住民税 被告第1準備書面

遅くなってすみません。 対地方税法(住民税)の行政側(川崎市)からの認否と反論になります。えー長いです。覚悟してください。 スマホのアプリで文字起こししているので一部変換間違いがありますがご了承ください。 ここから 第1 請求の原因に対する認否1…

対所得税 第1回口頭弁論

令和4年7月12日 10:30 東京地方裁判所 803号法廷 所得税に対する早生まれ税金訴訟の口頭弁論が始まりました。803号法廷には初めて来ましたが少し大きめの法廷です。10分前に一番乗りで入りました。いや正確には書記官さんが一番なので二番乗りですね。すぐに…